漢字圏出身でない学習者にとって漢字の壁

私は奈良で勤務しているため、毎週市岡日本語教室に到着するのは7時ギリギリか、少し遅刻してしまいます。
いつも一緒に勉強しているインドネシア出身のG君から、毎週金曜日の6時頃にメールが送られてきます。
「今日は来られますか?」「仕事が忙しかったら無理しないでください。」「気をつけて来てください。」など、心のこもった日本語を使ってくれるのがとても嬉しいです。

G君は日本語能力検定の2級を受けるため、先月から集中的に2級問題集を使って、活動時間内で出来るだけ問題を解いてもらいます。
また宿題としてやってもらった問題の答え合わせや質問などにも応じるようにしています。
G君は普段よくテレビを見るので、聞き取り力や、語彙数は多いようにおもいますが、やはり漢字圏出身でない学習者にとっては漢字の壁は大きく、特に読解は難関です。読めない漢字に気をとられ過ぎて重要な本文の内容を掴むことができません。
イヤでも漢字の勉強をこなすしか方法はないのかな?と思います。
しかし、先月一緒に勉強したアメリカ人のMさんは、漢字をスラスラ読めて意味も理解していることに驚きました。
「どうやって漢字を勉強したんですか?」と質問してみると、かばんから任天堂DSを出し、「【大人の学習 金田一先生の日本語レッスン(ゲームソフト)】で勉強しています!」と得意げに見せてくれました。
ゲームで楽しみながら漢字を身につけるそのアイディアには感動しました♪

また、今回の授業で敬語の問題を集中的にやってみましたが、説明するにつれてG君のストレスが上がっていくのが見え、最後には「もう敬語はいいです。」と本を閉じられてしまいました。
敬語は日本人でさえ難しい分野です。
教える側の私がしっかり理解できていないために、学習者にわかりやすい教え方ができなかったことに自分の力不足を感じました。

(7班 Sさん)

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