7月11日の学級日誌その2

この春からボランティアを始めて、もう3か月が過ぎました。毎回、日本語を日本語で説明する難しさと、自分自身の語彙力の無さを痛感しながらも、新しい出会いがうれしくて、金曜日が楽しみになっています。
今、私が担当しているのは、ベトナムから来た実習生の青年です。ベトナムで4か月くらい日本語を勉強し、去年の9月に日本に来たそうです。日本に来てからは、あまり勉強してないといっている彼ですが、学習歴1年余りでこれだけ話せれば十分です。
今日は3回目です。彼が初めて教室に来た日の会話は、お互いに散々でした。私は初中級者に対する学習の準備が何もなく、彼は会社以外で日本語を話すのが久しぶりで、なかなか口が日本語モードになりませんでした。初回がこんな感じで、次も来てくれるだろうかと、ものすごく不安になり、ものすごく反省しました。だから、2回目に彼が来てくれた時は本当にうれしかったし、ほっとしました。この日の反省から、誰と組んでもいいように、資料は十分に準備しておくようになりました。
今日は日本の夏祭りとベトナムのお祭り、ベトナムの食べ物について話しました。だいぶ日本語を思い出したのか、1、2回目に比べるとずいぶんスムーズに言葉が出てきます。それでも分らない言葉は絵に描いてみます。でも、ここで大問題。二人とも絵がすごく下手!絵の上達よりは言葉の上達の方が早そうです。言葉を増やすことにしましょう。
今までベトナムは遠いイメージがあったけれど、直行便なら5時間でいけるそうです。それに、日本もベトナムも中国起源の文化がある為か、仏教や七夕、お茶など、似た文化や風習がけっこうありました。話をしているうちに何だか急に親しみがわいて、ベトナムに行ってみたくなりました。
そして、うれしいことがありました。初めて教室に来たときのアンケートで、日本語能力試験を受けるつもりはないと言っていた彼が、N4の試験を受けたいというのです。目標をもって勉強するほうが上達が速いけれど、試験勉強は、あまり楽しいものではありません。もう少し後で、受けてみたらどうかと言おうと思っていたのに、彼の方から言ってきてくれました。12月の試験で一発合格できるように、私も頑張ってサポートしていこうと思いました。

家と会社の往復だけしていたら、絶対に出会うことが無かった人達に出会えるのは、本当に素敵なことです。私が楽しいと思っているくらい、学習者さんにも楽しいと思ってもらえるように、ちゃんと準備して、いいボランティアになっていきたいと思います。
(1班 岡田さん)

This entry was posted in 学級日誌. Bookmark the permalink.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA