夏のボランティア研修第2回目

研修会の第2回目です。
講師は先週に引き続き澤田幸子先生です。

今回は、港区民センターの都合が悪く、1年以上ぶりに市岡高校の会議室をお借りしました。
研修の中身については、中国で日本語教師として活躍中の森啓さんが、一時帰国中に参加してくれましたので、彼にお願いしました。

2011年8月5日 市岡日本語教室ボランティア研修会

澤田先生のお話を聞いてその通りだと感じ、とても納得するとともに勉強になったと思ったことを3つ書きます。
1つめは「テキストを使うことのメリットとデメリット」についてです。
「みんなの日本語」をはじめとする日本語テキストには平易で簡明な「例文」が使われていて、「文型」として日本語の基礎を習得するのにとても役立ちます。しかし、このようなテキストでは「できるだけ多くの文型」を説明しようとするために、個々の文型の「重要度」(実際の会話などでの使用頻度)が分かりにくくなっています。それを判断することがとても大切なのだというお話は、全くその通りだと納得しました。
2つめは「できないところをひとまずおいて、先へ進む」ということです。学習者の中には、何度も同じところで躓く方がいます。週1回1時間半の中で、その同じところを毎回繰り返すのは、学習者にとってもそしてボランティアにとっても根気のいる作業になってしまいます。それならその部分はひとまず置いておいて、新しいことへ進むべきだというお話でした。これもその通りで、進んでいくうちに必ず躓いたところを乗り越える力が付いてくるのだと思います。
最後は1つめと重なっているのですが、「何が必要で大切かを見極めること」です。先週「学習者とともにボランティアも(かんたんな)日本語を学んでいかなければならない。」というお話がありました。これは、学習者のニーズにもよりますが、「かんたんな日本語」「よく使う表現」というのが重要であって、テキストの文型などの中でも実際の会話で使用頻度が高くないもの(特に学習者にとって難易度の高いもの)は、それほど重視する必要がない、ということです。このお話もその通りだと、とても勉強になりました。
私は2001年から08年7月まで市岡にボランティアとして参加し、08年9月から今年7月までは市岡からの派遣という形で大連海洋大学(旧・水産学院)で日本語教師をさせていただきました。今年9月からはこの経験を生かし、同じ中国の鞍山師範学院という大学で日本語教師をすることになりました。
今回の研修会で学んだことも生かしていきたいと思います。ありがとうございました。

(森 啓さん)

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