「全くの初心者向け」1回めの教室

 秋も深まって読書や勉強には最適のシーズン到来!
  日本語教室のある金曜日を毎週、心待ちにしている、お相手のOさんだが、先週24日は小学生のお嬢さんが「風邪をひいてパパもまだ帰宅ていません。お休みさせてください」ということで残念、無念の顔マーク?入りのメールが夕方届いた。
  その1週間前に彼女が新しい学習者を一人伴って教室にやって来ていた。(今日はその17日のことを書いてみようと思う)

  中国で同郷の友人で、来日7~8年という一家に、2ヶ月ばかり前から同居している妹Rさんとのこと。
一緒に来たお姉さんは日本語(大阪弁)はペラペラではあるが高校生の娘さん二人も含めて家庭では中国語しか話さないので、当の妹Rさんは当然のことながら先夜会った際には初めての挨拶「こんばんは」も「はじめまして」も「わたくし」も分からない状態だった。
さて困った!途方に暮れそうになった!
私の横にOさん、向かいにお姉さんとRさんの態勢で「これからの90分」をこなさなければならない。
ともかく初日なので彼女のプロフィールや日本語習得の一番の目的などを出来るだけ詳細に「二人の通訳」を通して伺った。
私はといえば中国語の素養もなく、市岡のお仲間に入れて頂いて3年経ったとはいうものの、偶々お相手が現在のパートナーのOさんのように日常会話には不自由はなく、半端ではない自身の努力で昨年日本語検定1級に合格した人との学習を続けて来たので、初めての「試練」と感じた。
何はともあれ次回からも「喜んで」教室に来て頂き「人間的ないい関係を結びながら」学習を進めていけるように初回のこの時間は過度の緊張感を与えず、笑顔を絶やさず過ごすことだ・・・と自分に言い聞かせた。
3度の講習で深い感銘を受けた西原純子先生の数々の言葉に励まされての「全くの初心者向け」1回めの教室ではあった。

  ところで本日はOさんも2週間ぶりです!と再会?を喜び合い、東野東吾「流星の絆」面白かったですと返してもらった本と引き替えに劇団ひとり「陰 日向に咲く」を渡す。この秋の芥川賞受賞作品、楊逸「時が滲む朝」もとっくに読破して日本語の小説を読む愉しみを覚えてくれたことに私の個人的な喜びも大きい。
初めて会った2年前の秋には中学生の長男が学校から持ち帰るプリントの内容が理解出来ず毎週のように教材に使っていたことが嘘のようだ。

  来週からはOさんのアシストでRさん(本日は急用でお休み)の日本語上達に微力を尽くしたい。

(4班 Sさん)

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