あなたは何人(なにじん)ですか? 2021年3月24日(水)の学級日誌

3月24日(水)
昨年5月から、毎週水曜日、ZOOMによる市岡日本語教室が行なわれていて、私も、なるべく参加するようにしています。ブレークルームで誰と話をするかは、その都度、ミーティング管理者が振り分けています。今日は、台湾から参加しているSさん、ミャンマー出身のM君、そして私との3人で会話をしました。

そのなかで、M君がSさんに「Sさんは中国人ですか、台湾人ですか」という質問をしました。これは少しマズイと感じた私は、「その質問は、繊細な問題に触れる、政治的な意味合いを持つものなので、簡単には答えられない」といって、会話をさえぎりました。それは、台湾に暮らす人の中にも、自分が中国人だという人もいれば、台湾人だという人もいて、政治的な立場によって主張が異なるからです。M君には、中国政府の主張や、台湾独立派の主張を簡単に説明して、この質問が大きな政治的問題に関わることを分かっていただきました。当のSさんは、私は気にしないからといって、あっさりと返事をしていたので、少し拍子抜けでした。

さらに、「あなたは何人(なにじん)ですか?」という質問も、答えにくい場合があると思います。たとえば、テニスの大坂なおみ選手は、ハイチ出身の父と日本出身の母をもち、簡単に「自分は何人です」とは答えられないでしょう。そこで、私は、こうした質問は避けた方が良い、という問題提起をして、この話題について3人で話をしました。質問するとすれば、「あなたはどこの国から来ましたか?」というのが適当かもしれません。

そのうちに、M君は、「気を付けることが多くて、とても難しい。質問できなくなる。」と少し当惑気味です。そういえば、以前にも似たようなことがあったと、3人とも思い出し、おかしくて吹き出してしまいました。実は、今日と同じ3人で、以前にもZOOMで会話をしたことがあり、その時には、M君がSさんに「何歳ですか」と質問したのでした。その時も、私が、女性に年齢を聞くことは失礼に当たる、といってM君に注意をしたのです。その時は、セクハラの話で盛り上がったのでした。
(ZOOM Hさん)

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