同じ時代を生きる仲間として 2024年12月13日(金)学級日誌

2024年12月13日(金)
 毎週、市岡の教室に向かう私のこのワクワク感は何だろう。この感情の理由は、2024年5月10日に出会った中国・上海出身のSさんとの交流と学びにあります。Sさんとの出会いを通じて、私はボランティアとしての自分が支えられていることを痛感しています。

 Sさんは2023年4月に来日し、日本の介護制度や福祉用具について学ぶため、凄い行動力を持って、さまざまな活動をしています。たとえば、京都、奈良にある神社、寺院を訪ねて歴史や文化に触れたり、全国各地の施設見学や研修会に意欲的に参加しています。熊本、東京、名古屋など、幅広い地域を巡るパワフルな行動力に、私は毎回感嘆しています。また、新たにものごとを学びとろうとする、ひたむきな姿勢に、心からエールを送りたくなります。

 Sさんは、自身の経験や考えを文章にまとめ、毎週私に見せてくれます。たとえば次のような内容です。①電動ベッドの使い方に関する研修の感想、②東京国際福祉機器展に参加しての感想、③介護事業者の倒産増加に関するニュースへの意見、④闇バイトの問題についての考察などです。こうした内容からも、Sさんの真剣な学びが伝わってきます。

 現在、Sさんは福祉用具関連の会社への就職をめざして、就職サイトのエージェント(担当者)との面談を何回か行っています。しかし、大阪での求人は非常に少なく、自動車免許が求められることもハードルになっています。また、日本の就職サイトへの不満や、外国人向けサイトの求人が東京に集中していることなど、さまざまな壁に直面しています。それでも、Sさんは面接練習のため、東京の仕事に関する面接をいくつか受けています。

 面接では、エージェントの話し方が非常に速く、Sさんもつい早口になってしまい、言葉がうまく出なくなってしまうことがあったといいます。また、「褥瘡(じょくそう)」という言葉を話した際、エージェントがこれを知らず、Sさんが「この言葉は「床ずれ」とも呼びます」と説明したところ、ようやく理解してもらえる場面もありました。

 Sさんのひたむきな姿勢に、私は深い感銘を受けています。同じ時代を生きる同士であるという想いをもって、共に学び、高め合える関係でありたいと願っています。

(1班 Gさん)

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