2025年10月17日(金)
いつも日本語学習をサポートしている瀋陽出身のTさんは、先頃亡くなった親族の追善のため帰国中であり、本日は別の学習者2名の学びをサポートすることとなりました。CさんとNさんです。Cさんは中国人、Nさんはオーストラリア人。
Cさんは全くの初心者であり、ひらがなやカタカナの文字は勿論の事、一言の日本語も分かりません。Cさんは青年ではなく、子どもが2、3人いてもおかしくないような歳頃の男性の方で、市岡日本語教室に来たのは、今回が2回目でした。1回目の時にボランティアの誰かが記入してくれた学習者記録簿を見ると、ほとんどの情報が未記載で、得られる情報は、国名と氏名ぐらいであり多くは空欄か完全でない情報が書かれています。1回目にインタビューしたボランティアの方のご苦労が感じられます。
初心者には、先ず「教室用語」を覚えてもらわなければならないので、各班に常備しておく必要性を感じました。ご存知のボランティアも多いことと思いますが、「教室用語」とは、日本語学習の最初に学習者に覚えてもらう日本語です。「はじめましょう」、「聞いてください」、「言ってください」、「書いてください」、「読んでください」、「見てください」、「覚えてください」、「わかりますか」、「はい、わかります」、「いいえ、わかりません」、「ちょっと、休みましょう」、「もう一度、お願いします」、「いっしょに 言いましょう」、「いいです」、「だめです」、「終わりましょう」などの日本語を、学習者の母国語でも日本語と並べてすぐ横に書いてあるプリントで、二つの言語を対照して覚えられるように作成されてあるものです。
当日、「教室用語」の用意がなかったので、数字「1,2,3,4,5,6,7,8,9,10」と「右、左、前、後、上、下」の日本語を言えるように発声する練習をしました。紙に数字を書いたり、指を一本づつ開いて視覚で理解して発声するようなことをやってみました。どのようにすれば覚えやすいか、が問題と感じます。
もう一人の学習者であるオーストラリア人のNさんも今回が2回目でした。2回目といっても、Nさんは「以前、市岡日本語教室に来ていたけれど、仕事の関係で来なくなり何年もブランクができてしまった。」とのことで、「日本語がペラペラになりたいと思ってまた来ることにしました。」、と言っておられます。Nさんは奥さんが日本人であり、以前にN5を合格しています。そして、英会話の講師として月曜日から金曜日まで勤務している方です。
今回の日本語会話練習は、Cさんとの対話練習の相手として役割を担っていただきました。「はじめまして、私はNです。オーストラリア人です。」 それに対してCさんは、「C。ちゅうごく。」と応えて握手していた。今後のお二人の向上を願いながらサポートしたいと思っています。

「教室用語」のプリントは新規学習者の教室に用意しておりますのでご活用ください。
教務 M