連休の谷間

今日は連休の谷間ということと、さらに雨が降っていたからか、ボランティアの方、学習者の方ともにとても少なく感じました。
私は、ソウル出身のC君と学校でもらったというプリントをした後、フリートークをしました。学校のプリントは、武者小路実篤の「友情」から抜粋された文章を読んだ後、質問に答えたり、穴埋めをしたり、指示語を説明したり、という、日本の高校生が国語の授業でするようなものでした。私がいままで会った学習者の中では、かなりレベルが高いことを勉強していると感じました。私は、答えが合っているか自信もないし、上手く説明するのが難しくて、彼が求めてる勉強ができただろうか、と心配でした。
    フリートークでも、
①「~するやいなや、~する」と「~するなり、~する」はどう違うのか?
②「~したそばから~する」と「~するが早いか~する」はどう違うのか?など、難しい質問でした。
    上手く説明できなかったので、もしどなたか教えていただける方がいれば教えてください。今日、一番印象的だったのは、彼が「日本語の勉強をするのは本当におもしろい!」と、嬉しそうに話していたことです。市岡の全ての学習者さんに、同じように思っていただけたら素晴らしいことですね。それを目標に今後も頑張りましょう。   (4班Sさん)

【文法・語法】について
    ①「~するやいなや、~する」
        「聞くやいなや家を飛び出した」のように、聞き終わった時間と次の行動が連続して起こる。「直ちに」「時、間を空けずに」など、“時間の問題”を言うようです。要するに、「時間の連続」で「即!」のイメージです。
    ②「~するなり、~する」
        上記①の「時間」に対して、“状態の連続”のようです。「状態の連続」と考えたい。その前の状態から、次の状態へ物事が続いています。「帰宅するなり、(服も脱がずに)ベッドに倒れこんだ」などいかがでしょう。
    ③「~したそばから、~する」
        例として、「教えたそばから忘れる=教え終わった時にはもう忘れている」のように、上記①と同じように“時間の問題”のようです。
        「そば(側、傍)」は、「間を置かない」、「すぐ」の意味です。時間が連続していることから、①と同じ解釈でいいようです。
    ④「~するが早いか、~する」
        「早い」は、「間もない」「短い時間で」「即座に」の意で、「~し終わるのが早いのか、次にし始めるのが早いのかわからないくらい」と言うくらい“短時間”でということでしょう。
        したがって、「一旦終わって、時間を置かない」と解釈するのが妥当です。  (8班 I さんからの回答)

    ①「~するやいなや、~する」 私は、書き言葉以外では使いません。文語的な感じがします。②の「~するなり、~する」の方が口語的でしょうか。どちらも時間的に行動が連続していることを表していると思います。
    ③「~したそばから、~する」は私は使いません。代わりに、「~したしりから、~する」を使います。この表現は逆説的な意味を持っていると思います。例えば、「教えたそば(しり)から忘れる」というように、「教える」という前者の行為が無になるような場合に多く使われるようです。「そば」に代わって「しり」が用いられるのは、「尻から抜ける」(「すぐに忘れる」の意)からの連想による誤用かもしれません。
    ④「~するが早いか、~する」も私は使いません。これも文語的です。書き言葉だけの表現でしょう。これは同時性を協調する表現でしょう。  (3班Fさんからの回答)

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