何とか日本に残りたい。でも無理

今日はお当番に当たっていたので、6時20分くらいに教室に来ました。
お当番は一年に2ヶ月くらい当たるのですが、その時は受付で様々な国の方に出会えるので楽しいです。
海外旅行でいったことのある国の方が来た時は、その当時に覚えた挨拶をしてみたり、学習者さんから教えてもらった言葉を言ってみたりして、普段班が違うと離せない人ともコミニュケーションがとれて、またどんな国の人が何人くらいいるのかもわかります。2年前はインドネシアの労働者の方が一番多かったですが、今は圧倒的に台湾の留学生が多くなっています。

教室のなかは、毎年の5月にしては学習者さんが少なく、ボランティアが余っている感じでした。
私たちの班にも新しい学習者さんとボランティアの方が数人入ってきましたが、殆どのメンバーは去年と引き続きなのでのんびりしています。

私の担当のインドネシアのA君は、しばらくお休みしていましたが、先週から再び来始めました。
しかし、去年とは違い今年は検定はパスするそうで、その理由には色々考えさせられる話もあり、今日は勉強というよりも人生相談をしていました。

    「日本に夢と希望を持って来て、技術と語学を身につけて帰っても国に帰ると職もなく、もし幸運に職があっても日本の給料の10分の1で家族7人を養わないといけない」
    「何とか日本に残りたい。でも無理。帰国してから再び遊びに来ることも難しい。一番いいのは日本人と結婚するか、あとは・・・・。等々。」と結構深い会話になりました。

私は人見知りなので人と深く話すことが苦手なのですが、A君の話を聞いていると何だか切なくなり、感情移入して泣きそうになりました。
2年前くらいの人たちは帰国後のプランを聞くと「帰ったら病院を作る」とか「工場の経営者になる」とか夢があったのですが、その後情勢はとても厳しくなったみたいです。
彼には何て言葉をかければいいかわからなかったのですが、とりあえず私が言ったのは「日本に残りたいから日本人と結婚したのではなく、たまたま好きになった人が日本人であればいいね」でした。

来週からもこんな会話(相談)になると思いますが、教室に来ることによって少しでも彼が前向きになれればいいなと思います。」  (3班Sさん)

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