同じ漢字で意味が違う 2023年9月8日(金)学級日誌

2023年9月8日(金)
中国と日本の文学の大学専科を受験するため、今は日本語学校に通う中国重慶出身の女の子を担当しました。レベルはN2。まだ来日して3か月ぐらい。教室に来て3回目です。

今日は聞きたいことがある。
「今月、大学専科を受験するので受験前に髪を切りたい。どうすればいいですか。」と質問された。そこで近所で見たことがあるというお店をストリートビューで探してもらうと「理容〇〇」という看板のお店だった。チェーン店だったので「美容〇〇」で検索すると難波にお店があった。一緒に値段やメニューを確認し、口コミを見て、待たされる可能性がある、予約はできないお店だということがわかった。朝イチに行くなどお客さんが少なそうな時間を狙っていく方がいいと話はきまった。外国での初めての美容室、緊張するだろうな。

「あなたの好きな言葉を日本語で説明してください」
という学校で出された課題について話してもらった。好きな言葉は「我慢」という意外なもの。中国では我=自分、慢=遅い、ゆっくり という意味でしかない。日本のように辛いことを耐えるという意味はないそうだ。日本語でも漢字単体では同じような意味だと思うが、熟語になると違う意味になる。

でも、それがどうして好きな言葉なのか。中国語と同じ漢字が日本語にあって嬉しかったのだそうだ。

中国語には、日本語と同じ言葉を使って違う意味の単語がいくつもあるらしい。中国では自動車のことをガソリンで動くから汽車という。電気で動くと電車。

「油断一秒・怪我一生」
という標語は中国の人が見ると「油断」は油を断つこと、「怪我」は自分を咎めることとなり“一秒油を断つと一生自分を責めろ”となる。

このように「我慢」という言葉の発見から始まり、日本語という違う言語を面白く感じ、多くの日本語を楽しんで覚えていってほしいと思う。

「知らない」と「わからない」
理事長が10月にある交流会イベントのチラシを持ってきてくれた。彼女はチラシを見て「知らない」と首を振る。10月の予定はまだわからないということらしい。「知らない」とは知識がないということであり、自分の予定のことを言うには「わからない」と使うべきだ。お話ししながら改めてその言葉の違いと使い方を考える。

日本語教室のボランティアでは突然降ってくる課題がありいつも緊張感がありますが、本当に面白いです。

(4班 Yさん)

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