2人の宋さん、呼び方はソウさん?ソンさん? 2023年12月6日(水)学級日誌

2023年12月6日(水)
ZOOMの参加者に「宋」という名前の人が2人います。1人は中国の人、もう1人は韓国在住の人です。私たちは、中国の宋さんを「ソウさん」と呼び、韓国の宋さんを「ソンさん」と呼んでいます。同じ漢字の名前なのに読み方が違うのです。なんだか不思議な感じがするということで、ミーティング中に話題になりました。そういえば、以前、韓国の大統領になった金大中氏を「キンダイチュウ」と呼んでいたのに、いつの間にか、「キムデジュン」と変わっていたのを思い出しました。このような疑問も含めて、外国の地名人名の呼び方について調べてみました。

従来、日本では、外国の地名人名について、(1)カタカナを用いて書く(中国の地名人名は除く)、(2)なるべくその国の呼び方によって書く、(3)慣用の固定したものは、それにしたがう、というルールがありました(文部省1946年)。こうした書き方のルールにしたがって、外国の地名人名は、原則として「カタカナ表記・原音読み」しますが、中国・韓国については、例外的に「漢字表記・日本語読み」してきました。

その後、中国との間では、1972年に日中国交正常化したときにも、「漢字表記・日本語読み」の慣用が相互に確認されて現在も続いています。ところが、韓国との間では、1984年頃、国家間の合意により、これまでの慣用を改め、「カタカナ表記・原音読み」に変更されました。

そのため現在のニュース報道においては、たとえば、中国の「習近平国家主席」、韓国の「ユン・ソンニョル大統領」などと書いています。そして、習近平氏の読み方は「シュウ・キンペイ」となっています。ということは、ZOOM参加者の2人の宋さんについても、中国は「宋さん」、韓国は「ソンさん」と書くべきなのでしょう。

以上のことをまとめると、現在では外国の地名人名については原則として「カタカナ表記・原音読み」をして、中国だけが例外的に「漢字表記・日本語読み」していることになります。しかし今後、中国の地名人名についても、原音読みに変更した方が良いと思います。そもそも固有名詞については原音読みすることが世界標準となっているからです。また、日本語読みすると、日本国内でしか通用せず、外国の人と話をするときに、日本語読みの地名人名は通じません。たとえば、習近平氏を「シュウ・キンペイ」と呼んでいると、外国の人には通じず、「シー・チンピン」と呼んでいれば、少しは通じると思います。少なくとも、これからは、中国の地名人名の中国語読みにも慣れていった方が良いと思います。

(ZOOM Hさん)

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