寮で鍋パーティ

私のいる20141219は、外国人留学生と外国人教師のためのものなのだが、そこへ、9月末、大勢の中国人がやって来た。私の部屋がある2階は、それまでは空き室が多くとても静かであったが、いっぺんに様相が変わった。それも、日に日にエスカレートしていく。いったい彼らは何なんだ?いろいろ情報をつなぎ合わせてみると、大学が面している海にはバイパス道路を建設中だが、そこに研修だかなんだか働きに来ているらしい。
守衛さんの話では(学生の通訳によると)、三か月間、ここにいる。国が派遣しているので、大学としては断ることはできず、この留学生寮に滞在する、ということになったらしい。何処も同じ、国家権力には逆らい辛いようだ。
言葉は通じないが、彼らはとても愛想がいい。私も言葉ができれば、お隣さんのよしみで「中国の暮らしはどうなんだ」と聞けるのだが、交わす言葉は、ニーハオのみ。すぐ向いの部屋では彼らはいつも料理を作って飲んだり食べたりしゃべったり実に楽しそうだ。しかし、同じ屋根で暮らすこと、かれこれ三か月、この間は、学生と寮の部屋でカレーライスを食べているとき、手作りの大きな茶碗蒸しのようなものを差し入れしてくれた。そのお礼を言うと、今日の昼、一緒にどうだということになり、私も彼らのお仲間に。
部屋を訪れると、鍋、魚やイカやホウレンソウ、青梗菜をぶちこんで、ご相伴にあずかったが、これがなかなか美味しかった。どうやら、三か月間の仕事は無事終わり、それが彼らをより開放的にしているようだ。聞くと、南の海南からやって来たと言う。道理で、「食べる」という単語は、日本人にはなかなか難しい「チー」(としか書けない)と緊張度の高い音なのだが、それを堂々と「スー」と言ってのけるところあたり、すこぶる訛っていると私でもわかるぐらいだ。12月27日には海南に帰るという。アルコール度62%の酒を飲みながら陽気な昼宴会に誘ってくれた彼らのために、明日は、おでんをごちそうしようと思う。
しかし、部屋の中はめちゃくちゃだった。彼らがいなくなった後、いったいこの部屋はどうなるのだろうか?

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