中学生の学習者 9月8日(金)の学級日誌

9月8日(金)
 このところ、朝晩は涼しくなり、やっと夏が過ぎた感じです。
 私が担当している学習者は、中国出身の中学3年生で、とても熱心に毎週欠かさず参加しています。
 一般に、学習者が市岡日本語教室に来る目的は、(1)日常生活で困らないようにしたい、(2)仕事で日本語が分かるようにしたい、(3)日本語の読み書きができるようになりたい、(4)日本語能力試験に合格したい、(5)会話の練習がしたい、というようなものがあると思います。
 ところが、彼は、まだ仕事には就いていませんし、家族と暮らしているため生活の心配はありません。また、日本語の勉強は中学校で習っていて、中学校の指導で能力試験も受け、先日、N3に合格しています。つまり、おもな日本語の勉強は、この教室以外でやっているということです。そのため、私とは、もっぱら会話の練習をしています。
 彼は、話し好きなので、学校での出来事や、好きなクワガタムシの話、高校入試や受験勉強の話など、すすんで話してくれて、毎回、会話が盛り上がります。ただ、私としては、彼の話し相手になって、いっしょに世間話をしているだけなので、これで本当に日本語の勉強になるのか、また、これが彼の役に立っているのか不安になることもあります。
 彼は、昨年来日し、この教室に通うようになって、ちょうど1年になりますが、話している日本語が、かなり、分かりやすいものになったと感じます。当然のことながら、彼の会話力の上達は、この教室だけで実現したものではありませんが、ここでの会話の練習が少しでも役立ったとしたら幸いです。
 彼の会話力の上達にくらべると、私のボランティアとしての、日本語を指導する技術や能力は、まったく向上していないように思われます。これで、今後、いろんな学習者を相手に日本語の勉強をやっていけるのか心配ですが、当面は彼との会話を中心に、気楽にこの教室に参加していきたいと思います。
(1班 Hさん)

 この日も、学習者が多く、教室は満員でした。終了後には班単位でボランティアと学習者合同のミーティングを行いました。研修会で出た横のつながりを深めようという提案を受けたものです。各班で自己紹介をして、学習者どうし、ボランティアどうしも知り合う機会になったかと思います。
 また、2名の学習者の修了式も行いました。1名は台湾からの短期の学習者、もう1名は3年間通ってくれたインドネシアの学習者でした。ふたりとも最後のスピーチが上手で、感心しました。機会があればまた遊びに来てください。
(広報担当)
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