研修まとめ「日本語の格助詞:理論と実践」2020年8月7日(金)

8月7日 先週に引き続き、今週も伊賀日本語の会テクニカルアドバイザーの船見和秀先生をお迎えし、夏のボランティア研修会2回目が行われました。今回のボランティア出席者数は23人でした。

テーマ:日本語の格助詞 理論と実践

0)アイスブレイク

1)格助詞とは:名詞(代名詞)に付く。語と語の関係を表す。述語に対して働く。
⚫️格助詞の種類と覚え方
学習者にとって習得は難しいが、正しく使いたいもの。
⚫️誤用を直したい、違いが知りたい学習者に使い方を教えるには、ボランティアは何をすればよいのか。

2)その手法にトライ
⚫️例文で練習
⚫️初級後半レベル学習者によくある誤用
⚫️細かい分析編

3)『みんなの日本語』シリーズでは
*日本語の初級教科書で格助詞だけを単独で教えることは、あるのか
*『みんなの日本語』シリーズが人気の理由
☆文型の中で定着を図る。
〈願望〉◯わたしは ( )が ほしいです。
△わたしは ( )を ほしいです。
〈可能〉◯ミラーさんは ( )を 読むことが できます。
✖️ミラーさんは ( )が 読むことを できます。
◯ミラーさんは ( )が 書けます。
△ミラーさんは ( )を 書けます。
⚫️『みんなの日本語』は、可能形には「が」格をとっている→学習者には「『が』で覚えてください」と言う。
⚫️学習者は、最初、教科書に載っている文型で日本語を覚えるのがよい→まずは基礎をつくるため。
⚫️学習者が帰納的な気づきで日本語を習得できるようにサポートする→地域日本語教室にあってる方法

4)定着を図るための活動
⚫️口頭で行う場合、クイズ方式で学習者に答えてもらう方法などもあり、複数の学習者とも勉強できる。

質疑応答

情報コーナー
*動画:文化庁日本語教育コンテンツ共有システム 略称 NEWS
「つながるひろがる にほんでのくらし」
→生活場面の動画(英語、中国語簡体字、ポルトガル語、スペイン語、ベトナム語、日本語)
*書籍:『入門やさしい日本語 外国人と日本語で話そう』吉開章 アスク出版
*ホームページ:日本語ぷらっと
→日本語教育、多文化共生のリアルな動きがよく分かる。

今回も船見先生のご厚意で、研修の様子をインターネットで見られるようにしています。その中で、「インパクトが強いものは記憶に残りやすい」の言葉通り、格助詞の覚え方(替え歌編)が頭から離れません。(よかったです)
(4班研修係 Tさん)

<研修アンケートの結果>
回収数 20枚
とても参考になった  20
まあまあ参考になった 0
物足りなかった    0
回答無し       0

<ご意見>
・普段なにげなく使っていた言葉を あらためて助詞としてきかれて、わからないまま使っていたなぁと実感しました。とても楽しい研修でした。ありがとうございました。
・格助詞は難しいなぁ~と思いました。外国人に説明は難しいです。
・「例えば」の例文が 大変、解り易かった、愉しいお話で75分がとても短かく感じられました。次回の研修も、よろしくお願いします。
・今回はむつかしいテーマでしたが、やさしく解説いただき、よく理解できました。また楽しく勉強させて頂き感謝です。次回もぜひよろしくお願いします。
・格助詞は無意識に使っているので、どう教えていいかいつも分かりませんでした。例文をたくさん作って覚えるというのが、いちばんいいなと思いました。格助詞+動詞をセットで覚えるのが近道だと分かりました。
・細かい分析「を」の用法についてはまったく知らなかった。例文をいくつか作っていくことで格助詞の意味について気づいていく方法やクイズ形式で習得させる方法は良いと思いました。今度使ってみたいと思う。
・今日もわかりやすい講義をありがとうございました。なるほどと思うことが多く、勉強になりました。
・レッスンを進めるヒントが、ありました。ありがとうございました。
・具体的な教え方を学ぶ機会は少ないので、次回も続きがあればと思います。
・今迄 格助詞のことは考えていませんでしたが、教える立場に立って重要な事だと気がつきました。
・船見先生最高!分かりやすい解説で自分の助詞の使い方を見直すことができたので、またいろいろ聞きたくなりました。
・初歩文法を実践的な内容で教えて頂き、おもしろかったです。
・何気なく使っている日本語も書いてみると自分の実力度・正確度がよくわかった。教え方の工夫として生かしたい。
・知らなかったこと 文法 教えて頂いて、格助詞?助詞ではなく 文法はむつかしい~
・今まで考えもしなかった文法の問題を、分かりやすく説明していただき、勉強になりました。
・先生の学生の頃に学んだ、インパクトのある講義のお話から始まり、学習者の誤用をなくすための方法等を伝授して下さり、大変実りのある研修でした。格助詞のニュアンスの違いを自分でももう一度再確認し、いつでもすぐ説明できるようにしたいです。
・船見先生の研修はいつも楽しいです。重要なことを分かりやすく教えてくださいます。学習者の立場になってみると、こういう先生に教えてもらいたいと思います。春の研修も今から楽しみです。ありがとうございました。
(1班研修係 Oさん)

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