「ビジネス日本語」の学習 2024年3月15日(金)学級日誌

2024年3月15日(金)
今日は、いつも一緒に勉強している学習者が帰省中で欠席し、そのため初めてベトナム人のYさんを担当することになりました。Yさんは7年前に来日し、エンジニアとして働いています。すでにN2の試験にも合格しており、意思疎通に困ることはほとんどなさそうなのに、なぜ教室に来られたのかと思っていたところ、Yさんは「ビジネス日本語」を学びたいと言うのです。

それがどんな内容なのか想像できなかったので、教科書を持っているか尋ねると、A4サイズで8ページほどの研修資料を見せてくれました。それは新入社員向けのマナー講座のようなもので、外国人ではなく日本人向けのものでした。その資料には、挨拶の仕方、敬語の使い方、電話応対、メールの書き方などが説明されていました。Yさんが言っていた「ビジネス日本語」とは、このような内容のことだったようですので、今日の学習は、その資料を元に進めることにしました。

資料には挨拶について、言葉だけでなくお辞儀も重要で、会釈、敬礼、最敬礼の3種類があり、それぞれの上体を下げる角度が異なり、使い分けが必要と説明されていました。そこで、Yさんといっしょにお辞儀の練習をしました。

また、敬語にも尊敬語、謙譲語、丁寧語の3種類があり、その意味や使用例が書かれていました。敬語を正しく使いこなすことは、日本人でも難しいと感じることです。外国人にとってはなおさら理解が難しいでしょう。その他、「クッション言葉」についての説明もありました。「クッション言葉」とは、「申し訳ございませんが」、「失礼ですが」、「お手数ですが」などのように、頼みや断りの前に付けて印象を和らげる言葉です。

今日の勉強で、外国人が日本で仕事をするには、日本語での会話能力だけでなく、このような難しい敬語やマナーにも気を配る必要があることに気付かされました。いつもは「やさしい日本語」使うよう心がけていますが、今日は「めんどうな日本語」を勉強する機会となりました。

(1班 Hさん)

【港区民センターでの最後の日本語教室】


This entry was posted in 学級日誌. Bookmark the permalink.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA